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4.標識の体系化

本研究において最も重要なコンテントが,入力データ(色面)のパラメタと可聴化(音)のパラメタとの対応付けで(体系化)ある.本予備実験においては,そのことの課題発見を主たる目的とした.

 

4.1 Analogic系統

 本系統によって標識化するのは,現行の誘導システム(点字ブロック)に準拠した「誘導」と「警告(或いは注意)」である.本系統の可聴化については,単音の連なり(図4)と和音の組み合わせによって対応が可能である(図5).

 

4.2 Symbolic系統

本系統によって標識化されるのは,音声言語に代表されるような離散的かつ恣意的な,意味を持ったイベントに関わる標識である.当該可聴化においては,クロマチックチューナー等の音声解析アプリを用いる.ただし,初年度においては,現行流通しているクロマチックチューナーの精度の問題,また現行にある走査システムの性能の問題 [注1]等を鑑み当該実験及び検証については次年度以降に実施予定である.

 

4.3 Emotional系統

 本系統によって標識化されるのは情感である.

本研究では,情感とは,①不快,②快,③興奮の3つの感情から形作られるものという立場から[注2],先ずは,①と②の標識化を行った.可聴化については,明るい感じを持つ長三和音(ハ長調におけるⅠ度,Ⅳ度)を標識①,暗い感じを持つ短三和音(ハ長調におけるⅡ度,Ⅲ度)を標識②と規定し,図1にある写像法則に対応する配色を入力データとした(図6).

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